開催中の写真展を見に都写美へ。
目黒から線路沿いを軽く迷いながら歩く。
「音楽やりながらプレスリーを知らないようなもんだよ」
これから行く写真展の作家、
セバスチャン・サルガドを知らないぼくにW氏は語りかける。
それはよろしくない。キングを知らないとは何事だろう。
それではリロ&スティッチにもついていけない。不勉強を恥じる。
パンフレットによると、サルガド氏はアフリカを撮り続けている人で、
フォトドキュメンタリーの先駆者、とある。うーん知っておかないと。
展示されている作品は約100点、いずれも力がこもったものばかりだった。
むしろ力が有りすぎて疲れるくらい。
これがアフリカです、殴るぞというような圧倒的な力を感じる。
四分の一くらいで気が滅入り、半分で気分が悪くなってきた。
情けないけど本当にそうだったから仕方ない。確実に打たれ負けてる。
そこをぐっと堪えて足を進める。とにかく前に進む。するとなんだか美しく見えてきた。
どこか光を感じるものや、人の眼に力が宿っているような作品が登場し始め、
最後のあたりでは神々しさを感じてしまっていた。
宗教画にあるあの迫力。私めもひざまずくべきでしょうか、というあの感じ。
振り返ってみると、そういう構成になっていたのかもしれない。
しかしアフリカは疲れる。出口を出るともうなんかぐったり。
そういえば以前映画「ホテル・ルワンダ」を観たあともぐったりだった。
アフリカは疲れる。
W氏が恵比寿駅までの帰り道に一言漏らす。
「小さいことで悩んですいませんって感じだな」
同感ですと思いながら黙って動く歩道を歩いて帰った。
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セバスチャン・サルガド 「アフリカ」