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台北の夏

コメダ珈琲の珈琲ジェリーがおいしい。

台湾から戻って来た。滞在した2週間は快晴が続いた。3月に展示で訪れたときはずっと雨だったのでその分を取り返すかのように晴れてくれた。

7月の台北はひたすら暑い。太陽が頭のすぐ上に乗っかっているかのようで、その強烈な日射しには生命の危険を感じた。どうにも暑いので、逆にこの暑さを楽しんでやろうということになり商店に行って温湿度計を買った。そして外に出て暑さに苦しむ度に「只今35℃」「37℃」「日向44℃」と表示される数字に騒いでいた。

1週間が過ぎると暑さに体が慣れてきたのか、かなりの暑さの中でも歩き回ることができた。日射しに強い、タフな南の島の男に成長したのだ。下を向くとめまいがするとかそんな熱中症の兆候が現れた到着直後の自分はもういない。

体を休める術も身につけた。台北の街にはいたるところにコンビニがあるので、体が悲鳴を上げ始めたら中に避難するのだ。店内には椅子とテーブルが用意されている店舗が多く、カップラーメンをすすりながらくつろぐ現地人に交じって汗を乾かした。

毎朝日焼け止めを塗り、虫除けスプレーをつけ、汗をかきながら街を歩く。南国の日射しと友人のような関係が築けてきたと思った頃、異変が起きた。なんか臭う。汗を大量にかき、店内のエアコンで乾き、また汗をかくということを繰り返していたせいだろうか。しかし衣類からは異臭はしていない。一体どこから…?と荷物を置いたときに気がついた。バッグだった。

海外に行くときは必ず10年以上使っているマリメッコのぼろーい、いや経年変化による渋みがにじみ出たショルダーバッグを使用している。カメラバッグのようなサイズなので中にクッションを入れると使いやすい。カメラバッグだといかにもカメラが入っています、とわかってしまい危ないよねという話を前にカメラマンの人が話していてのを聞いてぼくも普通のバッグを使うようになった。しかもボロい、いや味の出た物なので安全度はさらに増すことだろう。

そのバッグに異変が起きていた。どうもストラップ部分がおかしい。よく考えたら服は毎日洗濯をしているのに、バッグはホテルに戻ってもそのまま放置していた。体に密着していたストラップ部分は毎日確実に汗を吸い込んでいく。それでも1週間以上異臭を発する事無く耐えていたのだ。さすがベテランだ。

夜、ホテルで即ストラップ部分だけ洗った。全体を洗ってしまいたいところだが厚手の生地なので多分朝までに乾かない。半乾きのバッグを使って汗をかこうものならどうなるかはなんとなく想像がつく。ストラップ部分を入念に洗い、一晩干す事で匂いを成敗する事ができた。朝になってもちょっと湿っていたのでアイロンで熱処理したことも功を奏したかもしれない。

以前は夏の台北で数日同じ靴を履き続けたら大変なことになった。今年はバッグだ。やれやれだ。こう何度も異臭騒ぎが起きるのは正直困るのだが、汗を異様にかいてしまうくらいの台北の暑さがいけないのであってぼくが悪い訳ではない。そう思う事にしてこれから台北で夏を過ごすときは靴や服だけでなくバッグにも気をつけようと思うのであった。

プロフィール

Author:泉大悟 Daigo IZUMI
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