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膝当てを装着する

10月になった。そろそろビーチサンダルも下駄箱行き。

近所の幼稚園の運動会の撮影をする。ぼくや画伯の個展に毎回顔を出してくれる町の写真屋さん、H氏のお手伝いをさせてもらえることになった。画伯一家は幼い頃からH氏の写真館で家族写真を撮ってもらっていて家族ぐるみの付き合いがある。

当日は快晴。秋晴れというより夏が戻ってきたかのような暑さ。日焼け止めをたっぷり塗って撮影に出向く。この日のためにぼくは膝当てを用意した。H氏から膝当てがあると便利と聞いていた。

幼稚園の子達は小さい。大人がしゃがんだ状態でようやく目線が一致する。カメラと目線の高さを合わせようとするとしゃがんで撮ることになる。膝を地面につけることが多くなるので、膝当てがあるといいというわけだ。

ということでぼくも膝当てを探しにワークマンに行ってみた。業務用の仰々しい膝当てが並んでいる。その中に簡易的なウレタン製のものがあった。お値段は600円くらい。軽量、コンパクトながらもウレタンに厚みがあるので膝を充分保護してくれそうだ。色も黒で目立ちにくいのでこれに決定。

さっそく家で試着してみる。思えば人生で膝当てをしたことはないかもしれない。いざ初の膝当て。ベルクロをビリリっとはがし、膝の裏でバンドを止める。少々圧迫感はあるが歩行には問題がない。黒い膝当てを両足に装着した姿を鏡でみる。強い。膝当てつきの自分は強く頼もしく見えた。

当日、膝当てをつけて撮影に臨むとその快適さを実感した。まるで座布団かクッションの上に膝を置いているかのようだ。いくらでも膝をついていることができる。膝をついたままどこまでも行けそうだ。地面に両膝をついても痛くないことの素晴らしさよ。

しかし問題は別のところに起きた。膝をついたら立ち上がらなければならない。膝をついたままどこまでも行けるわけがない。膝をついては立ち…を半日繰り返した結果、ぼくの腿は近年稀に見る程の筋肉痛に見舞われた。日頃ジョギングしているのにと思ったが使う筋肉がまるで違うらしい。迂闊だった。

幼稚園児の運動会の撮影に必要なもの。カメラ。膝当て。そして強靭な大腿四頭筋。

プロフィール

Author:泉大悟 Daigo IZUMI
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