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ニューバランスが痛む

クリスマスが終わってから年末までの数日間が好きだ。車も人も少なくなって街がすこしずつ静かになっていく。空は澄み切った青さ。

長年履いているニューバランスの1700というスニーカーの痛みがひどくなってきた。一度ソールを交換してもらって、またしばらく履けると思っていたのだけどソール以外の部分のダメージが随分ひどい。

撮影のときに履いていて、靴を脱ごうとしたらかかとの内側部分に裂け目が入ってしまい、中のクッションが露出してしまった。なんとかまだ履けるけど、さすがに見た目がボロい気がしてきた。前々から薄々感じてはいたけど、味が出ているという域をどこかで越えてしまったようで、単なるボロいスニーカーにしか見えなくなってきた。

人を見るときは足元を見よという。履き込んだ靴を履いている人の足元は見ていて美しい。それだけでその人の印象がよくなる。しかしふと自分の足元のニューバランスを見ると美しいというかみすぼらしいという言葉がぴったりのような気がした。これはいけない。

ソールを張り替えたおかげで靴としての調子はすこぶるいい。重い荷物を背負って歩くのにとても重宝していた。クッションがいいおかげで疲れにくいのだ。古くなっても履き心地は衰えないのがニューバランスのいいところだ。それでも見た目があまりにあれだと仕事では使えなくなる。

ということでそろそろ新しいのを買おうかなと思い、同等のクラスのモデルを調べてみたらなかなかいい値段だったので躊躇してしまった。10年ちょっと前のぼくはスニーカーに3万円以上の値段をほいっと出していたようだが、近頃のぼくは以前とはひと味違う。他の靴もあるし、足元であいつと差をつけろ!というお年頃でもない。

それでも長年の付き合いもあるしポイッとゴミとして捨ててしまうわけにもいかない。スニーカーもこれ一足だし。なのでとりあえずこのニューバランス1700、もう少しだけ履いて限界まで行ってみたいと思う。人様に会うようなときは履かないようにして、一人で街をうろうろするときにのみ出番を与えようと思う。

ただし歩行中に壊れてしまうことだけは避けたい。以前古いクラークスの靴を履いていたら歩いている途中にバラバラと分解してしまったことがある。「靴の歩行中分解」という現象は初めて体験したが、歩くことができなくなってしまうので本当に困った。

そのあたりの靴の限界点を見極めつつ、行ける所まで歩き続けてみたい。

プロフィール

Author:泉大悟 Daigo IZUMI
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