フィルムとX線検査11 タイ、チェンマイ2016
- 2016/06/02
モノクロフィルムを持ってタイのチェンマイに行ってきた。
持って行ったのはコダックのモノクロフィルム「Tri-X」。
滞在期間は一週間、20本ほどを持って行く。
東京からチェンマイまでは直行便がないのでバンコクで乗換をする。
航空会社はタイ航空を選んだ。
行きの検査
(1)羽田空港
(2)スワンナプーム空港
帰りの検査
(3)チェンマイ空港に入るとき
(4)チェンマイ空港
(5)スワンナプーム空港
乗換があると手荷物検査が増える。困ったものだ。
空港に入る前にも検査があったので、検査は合計5回となった。
事前の準備はいつものとおり行った。
【準備】
・フィルムは必ず機内持ち込みする
・フィルムは紙箱からすべて出し、フィルムケースに入れたまま透明のジップロックに入れる
・できればカメラ本体にはフィルムは入れないでおく
・手荷物検査で機械に通す前に「フィルムです、ハンドチェックお願いします」と検査官に伝える
英語では"This is camera film, Hand check please"と伝えている
・機内持ち込みする荷物とは別にフィルムを入れるバッグも用意しておくと便利
(ぼくは布のトートバッグを用意)
結果から言うと、一回だけ検査機に通されてしまった。
現像した結果は問題がなかったのでひと安心。
【行き】
(1)羽田空港
羽田ではいつもどおり丁寧にハンドチェックに応じてくれた。今回の担当者は女性。新卒の人だろうか、近くにいる先輩の指示を受けながらいくつかのフィルムのふたを開けて確認する。全部チェックすることはなく、手続きは数分で完了した。スムーズな出だしだ。
(2)スワンナプーム空港
数年振りにやってきたスワンナプーム空港。チェンマイ行きの飛行機を探して大きな空港の中をうろうろと探し歩く。乗り継ぎの手続きをする。胸にトランジットの人であることを示すシールをぺたりと貼られる。ゲートのすぐ後ろに荷物検査ゾーンが現れた。女性の検査官にハンドチェックを依頼すると「OKOK」とフィルムを受け取り先に進むよう指示された。
ボディチェックのゲートをくぐり、フィルムを受け取らねばと思って待っていると、なぜかフィルムが鞄とともに普通に検査機の中から流れてきた。ベルトコンベアに乗って暗い検査機の中から流れて出てくる瞬間は今でも目に焼き付いている。何が起きたか理解するのが難しく、理解とともに深いため息がもれた瞬間だった。
あの検査官、「OKOK」って何がOKだったんだろう…?不思議に思ったけどまあ通ってしまったものは仕方がない。一度や二度なら大丈夫、と心を強く持って搭乗口へと向かった。
後々チェンマイを旅行して気付いたのだが、タイの人はときに人の話を聞いていない。言葉がうまく通じないこともあるけど、OKといって違う結果が出て来ることがしばしばあった。
【帰り】
40℃を越す気温の中一週間ぶりにチェンマイ空港に戻ってきた。右も左もわからなかった一週間前の自分の姿が空港の中に見える。行きのときにうすうす気付いていたが、チェンマイ空港は空港に入るときにも荷物検査があった。チェンマイに来ると都合5回の検査を受けることになるのだ。
(3)チェンマイ空港に入るとき
検査官は男性。ハンドチェックをお願いするとあっさり対応してくれた。特にフィルムケースを開けたりすることはなく、写真のフィルムだろ?と聞いてそれだけだった。シンプルでいいと思う。
(4)チェンマイ空港内
夕方の便だが結構人が多い。女性検査官にカメラフィルムです、ハンドチェックお願いしますとと伝えると「OKOK」と言って受け取ってくれた。この対応…!一週間の滞在の間にぼくの体に身に付いた、「この人話聞いていないセンサー」が鋭く反応する。
案の定検査機に通すカゴの上にフィルムの入った袋を置いているではないか。素早く検査官に「ハンドチェック、お願いします!」と伝えたら、「ああハンドチェックね、私にまかせて」みたいな感じの顔で近くにいた検査官に袋を手渡していた。言葉が通じていないのか?それとも彼女がうわの空なだけなのか?海外旅行では一瞬の油断も禁物だ。
(5)スワンナプーム空港
5回目。ここでは男性検査官がささっとチェックをしてすぐに渡してくれた。あまりにあっさりだったせいかそのときのことをあまりはっきり覚えていない。ハンドチェックをしていることを悟らせない、記憶すらさせない空気のようなハンドチェック。ハンドチェックの理想的な形を彼は見せてくれていたのかもしれない。多分単純にこちらが疲れきっていて覚えていないだけだと思うけど。
【結果】
フィルムは現像したところ特に影響はなかった。乗換があると回数が多くて大変だけど、タイはハンドチェックに対応してくれるのでありがたい。
これがヨーロッパだったらまず無理だと思う。3回も4回も検査機に通されたらどうなるだろう。やっぱり影響が出るのだろうか。その実験をすべく今回はカメラに残ったフィルムをそのまま通してみることにした。数枚しか撮っていなかったこともあり、巻き上げるのもなんだったので実験してみることにした。
行きに1回通され、帰りに3回通ったので計4回の検査を受けたことになる。後日恐る恐る現像してみると、影響は特になかった。もちろん空港によって違いがあるので一概には言えないけど、4回くらいなら大丈夫(なときもある)ということがひとつわかった。
タイはフィルムカメラに優しい国だ。これからも末永く今くらいの検査体制をゆるゆると保っていってくれたら嬉しい。
持って行ったのはコダックのモノクロフィルム「Tri-X」。
滞在期間は一週間、20本ほどを持って行く。
東京からチェンマイまでは直行便がないのでバンコクで乗換をする。
航空会社はタイ航空を選んだ。
行きの検査
(1)羽田空港
(2)スワンナプーム空港
帰りの検査
(3)チェンマイ空港に入るとき
(4)チェンマイ空港
(5)スワンナプーム空港
乗換があると手荷物検査が増える。困ったものだ。
空港に入る前にも検査があったので、検査は合計5回となった。
事前の準備はいつものとおり行った。
【準備】
・フィルムは必ず機内持ち込みする
・フィルムは紙箱からすべて出し、フィルムケースに入れたまま透明のジップロックに入れる
・できればカメラ本体にはフィルムは入れないでおく
・手荷物検査で機械に通す前に「フィルムです、ハンドチェックお願いします」と検査官に伝える
英語では"This is camera film, Hand check please"と伝えている
・機内持ち込みする荷物とは別にフィルムを入れるバッグも用意しておくと便利
(ぼくは布のトートバッグを用意)
結果から言うと、一回だけ検査機に通されてしまった。
現像した結果は問題がなかったのでひと安心。
【行き】
(1)羽田空港
羽田ではいつもどおり丁寧にハンドチェックに応じてくれた。今回の担当者は女性。新卒の人だろうか、近くにいる先輩の指示を受けながらいくつかのフィルムのふたを開けて確認する。全部チェックすることはなく、手続きは数分で完了した。スムーズな出だしだ。
(2)スワンナプーム空港
数年振りにやってきたスワンナプーム空港。チェンマイ行きの飛行機を探して大きな空港の中をうろうろと探し歩く。乗り継ぎの手続きをする。胸にトランジットの人であることを示すシールをぺたりと貼られる。ゲートのすぐ後ろに荷物検査ゾーンが現れた。女性の検査官にハンドチェックを依頼すると「OKOK」とフィルムを受け取り先に進むよう指示された。
ボディチェックのゲートをくぐり、フィルムを受け取らねばと思って待っていると、なぜかフィルムが鞄とともに普通に検査機の中から流れてきた。ベルトコンベアに乗って暗い検査機の中から流れて出てくる瞬間は今でも目に焼き付いている。何が起きたか理解するのが難しく、理解とともに深いため息がもれた瞬間だった。
あの検査官、「OKOK」って何がOKだったんだろう…?不思議に思ったけどまあ通ってしまったものは仕方がない。一度や二度なら大丈夫、と心を強く持って搭乗口へと向かった。
後々チェンマイを旅行して気付いたのだが、タイの人はときに人の話を聞いていない。言葉がうまく通じないこともあるけど、OKといって違う結果が出て来ることがしばしばあった。
【帰り】
40℃を越す気温の中一週間ぶりにチェンマイ空港に戻ってきた。右も左もわからなかった一週間前の自分の姿が空港の中に見える。行きのときにうすうす気付いていたが、チェンマイ空港は空港に入るときにも荷物検査があった。チェンマイに来ると都合5回の検査を受けることになるのだ。
(3)チェンマイ空港に入るとき
検査官は男性。ハンドチェックをお願いするとあっさり対応してくれた。特にフィルムケースを開けたりすることはなく、写真のフィルムだろ?と聞いてそれだけだった。シンプルでいいと思う。
(4)チェンマイ空港内
夕方の便だが結構人が多い。女性検査官にカメラフィルムです、ハンドチェックお願いしますとと伝えると「OKOK」と言って受け取ってくれた。この対応…!一週間の滞在の間にぼくの体に身に付いた、「この人話聞いていないセンサー」が鋭く反応する。
案の定検査機に通すカゴの上にフィルムの入った袋を置いているではないか。素早く検査官に「ハンドチェック、お願いします!」と伝えたら、「ああハンドチェックね、私にまかせて」みたいな感じの顔で近くにいた検査官に袋を手渡していた。言葉が通じていないのか?それとも彼女がうわの空なだけなのか?海外旅行では一瞬の油断も禁物だ。
(5)スワンナプーム空港
5回目。ここでは男性検査官がささっとチェックをしてすぐに渡してくれた。あまりにあっさりだったせいかそのときのことをあまりはっきり覚えていない。ハンドチェックをしていることを悟らせない、記憶すらさせない空気のようなハンドチェック。ハンドチェックの理想的な形を彼は見せてくれていたのかもしれない。多分単純にこちらが疲れきっていて覚えていないだけだと思うけど。
【結果】
フィルムは現像したところ特に影響はなかった。乗換があると回数が多くて大変だけど、タイはハンドチェックに対応してくれるのでありがたい。
これがヨーロッパだったらまず無理だと思う。3回も4回も検査機に通されたらどうなるだろう。やっぱり影響が出るのだろうか。その実験をすべく今回はカメラに残ったフィルムをそのまま通してみることにした。数枚しか撮っていなかったこともあり、巻き上げるのもなんだったので実験してみることにした。
行きに1回通され、帰りに3回通ったので計4回の検査を受けたことになる。後日恐る恐る現像してみると、影響は特になかった。もちろん空港によって違いがあるので一概には言えないけど、4回くらいなら大丈夫(なときもある)ということがひとつわかった。
タイはフィルムカメラに優しい国だ。これからも末永く今くらいの検査体制をゆるゆると保っていってくれたら嬉しい。