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本を待つ

自宅待機する春。

SNSを眺めていると、ときどき気になる本が見つかることがある。内容が気になったり表紙が気になったりと注目する点は様々だが、自分が知ることのない本と出会う場としてSNSは有用な場所だ。

ぼくは自分が関心があるものがはっきりしていない。電車が好きだとか、植物が好きだとか、投資に関心があるとか、すぱっと言えるといいのだけどなかなか一言でうまく言えない。唯一はっきりしているのは、何に関心があるのかはっきりしていないということくらいだ。

だからこの分野の本を探すとか、この著者の本は必ず読む、といった方針がない。

世界は広大だ。本の世界も広大だ。書店や図書館内を歩いていると本当にたくさんの本があるものだといつも感心してしまう。どっちが北でどっちが東か。方角がわからないとこの広い本の大海原を航海するのはしんどい。骨が折れる。

しんどいのは嫌だしできれば骨も折れたくない。ならばとぼくは航海に出るのをほぼ諦め、小さな島で本が流れてくるのを待つ方針をとることにした。

自分では積極的に探さず、たまに海辺に流れ着く漂流物のような本を期待しながら日々海を眺め、砂浜を歩く。そこには新聞やらゴミやらも多く流れ着くが、中にはきらりと光る素敵なものもやってくる。

なんだかよくわからない例えになってしまったけど、SNSは自分では見つけることが難しい本を知るための貴重な場所だということだ。

読んでみたい本が見つかると、だいたいまずは図書館で借りる。現代の図書館は蔵書がウェブサイトから検索でき、予約を入れることができて便利。よほど専門的な本や、古い本、発行部数が少ない本などでなければ大概の本をそこで見つけることができる。

ルイジ・ギッリの「写真講義」もまずは図書館で借りて読み進めるうちに手元に置いておきたくなり購入した。決して安いとは言えない本だったので購入をためらっていたが、何度も読むうちに愛着がわいてきてしまい購入。

実際に手にとって読んでみないと本当に必要な本かどうかわからないので、特に値が張る本の場合は図書館でチェックができるととても助かる。

最寄りの図書館はうちから歩いて10分ほどのところにある。建物はそこそこ古く、それほど大きくもないが、ここも日々通ううちにその古く質素な空間に愛着がわいてきてしまった。あいにく現在はコロナウィルスのおかげで休館中。

当初は3月末までの休館だったがそれも延期され今は4月いっぱいとなっている。5月以降も難しいかな。

休館前に予約をしておいた本はとうの昔に届いていて、それを受け取れないのがもどかしい。砂浜で見つけた漂着物が届いているのに取りに行くことができないこのもどさかしさ。再開の日が待ち通しい。



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Author: 泉 大悟 / Daigo IZUMI
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