記事一覧

靴紐を交換する

11月下旬の光はきれいだ。

クラークスの靴を一足持っている。デザートトレックというモデルで色は黒。買ったのはかれこれ25年ほど前のこと。

前にこのクラークスを履いて近所を歩いていると、足元から違和感がやってきた。なんだろう?と思ってしゃがんでみると、靴紐が切れていた。

この靴、靴紐の穴は2列ついていて短い紐を通すようになっている。脱ぎ履きするときにいちいち外したりはしないので、まあ飾りのようなものだ。なんて思っていたのだけど、短い紐は短いなりの仕事をしてくれていたようだ。切れてしまうとゆるゆるで歩きにくい。

とりあえず切れた部分を結んでしばらくごまかして使っていたが、しばらくすると今度は反対側の紐も切れてしまった。いよいよ紐交換のときがやってきたようだ。

短い靴紐をするするっと外してサイズを測る。ずいぶんぼろくなっている。定規をあてると長さは50cmほどだった。ネットで探してみたが、ちょうどよさそうなものが見つからなかったのでクラークスの渋谷店に行ってみることにした。

すっごく久しぶりに宮下公園(今はミヤシタパークだ)までやってきた。クラークス渋谷店はこのすぐ近くにある。ガード下近くの場所で、昔から変わらずある店舗だ。変わらず残っていてくれるのはすばらしいことだ。

スタッフの人に聞くとデザートトレック用の靴紐を奥から出して切れてくれた。こうした細かい部品?がしっかりと買えるのはなんだか嬉しい。お値段は440円。話をうかがうと今はリーガルが運営していて、ソール交換もできるそうだ。

帰宅後新しい紐を通す前にふと靴を手にとって眺める。25年かー。思いがけず長い付き合いになったものだ。思い返せばこれはぼくが初めて買ったスニーカー以外の靴だった。当時ぼくは十代の終わりで、当時の自分にとっては結構高い買い物だった。

身に着ける物を買うとき、長く使えるかどうかを考えることがある。できることなら何年も、何十年も使えたらいいなーなんて思いながらその物のことを考える。

でも実際には長く使い続けるものはそう多くない。ぼくの気持ちは年とともに変わるし、物は時とともに古くなり、そしていつか壊れる。そんな中で残っていくものは、むしろ特別意識をせず、大切にしすぎず、日々適当になんとなく使っているような物なのかもしれない。このクラークスのように。日々使い続ける人がいなければ、修理も部品もなくなってしまうしね。

靴全体はまだまだ元気。ソールはすり減り、一部はがれかけているがまあなんとか。買ってきた新しい紐を通す。靴が少しだけ若返って見えた。


2011cls.jpg
主に近所履きとして頑張ってます。



--
関連記事

プロフィール

Author: 泉 大悟 / Daigo IZUMI
モノクローム写真を撮っています。

Website
http://www.dizumi.com/
Instagram
izumi_daigo/

ブログ内検索

月別アーカイブ