恍然大悟

カリブーで雪の上を歩く

Posted by 泉大悟/Daigo IZUMI on  

北海道に行ってきた。真冬のフィンランドに行こうという計画がパンデミックで流れてはや2年。日本国内だとどこがよいだろうか?と考えた末、雪がよく降るという旭川周辺に行くことにした。

出発前、スノーブーツを購入。ぼくも画伯(妻)も旅行中は外にいる時間が長い。歩く距離も長く、一ヶ所でじっとしている時間も比較的長い。足元が冷えると一大事なのでとにかく暖かい靴を選ぼうということになった。そしてソレルのスノーブーツ「カリブー」を選んだ。

カリブーは大活躍だった。カリブーで雪中をずぼずぼと歩き、カリブーとともに雪の上でじっとし、カリブーのまま運転もしてきた。気温は-5〜-22℃まで経験したが、足元が冷たく感じることはほとんどなかった。ダウンジャケットやグローブなど、防寒着は数多く調達したが、その中から今回のMVPを選ぶとしたらやはりカリブーになると思う。

「ソレル」と「カリブー」の名前は知っていたが、関東生まれ関東育ちの身としてはまったく縁がないものだった。初めてアウトドアショップで実物を見た時の印象は「大きい」「重い」「おおげさ」。分厚いソール、取り外しできるインナーブーツ。まわりに置いてあるスノーブーツの中でもその姿は一際大きかった。関東でこんな靴が必要になることはまずないし、できればもう少し普段にも履けそうなものを選びたいなぁ...とも思った。しかし店頭で相手をしてくれたアウトドアショップの達人は、断言した。「あなたの用途ならカリブーで間違い無いですよ」。なんでも真冬にキャンプをする人や、釣りをする人、そして風景写真を撮る人たちも多く使っているとのこと。外で待機する人たち御用達らしい。

試し履きさせてもらうと、足元がずしりと重くなった。この感じ、似ている。子供の頃に体験したスキー靴に似ている。暖房の効いた店内、軽装でいる自分の足元だけがやけにごつい。多少迷うとこところはあったが、達人の太鼓判を信じて購入することに。ぼくは黒を、画伯はブラウンを選んだ。サイズ感は普通の靴より大きめの印象。ぼくは通常26.5-27cmくらいの靴を買うことが多いが、26cmを買うことになった。

そしてやってきた厳冬期の北海道。見渡す限りの雪、雪、雪。現地の人に「根雪」という言葉を教えてもらう。新品カリブーをスーツケースから取り出し履いてみる。ショップではモビルスーツのように見えた大きな足元も、真新しい衣類でもこもこに着膨れしたいかにも冬に不慣れなぼくたちの体型にはぴったりだった。

しんしんと降り積もる雪の上を、カリブーでさくさくと歩いていく。寒くない。まったく寒くない。分厚いソールとおおげさなインナーブーツはこのためにあったのだ。さらに滑らない。ほとんど滑らない。ソールの巨大ないぼいぼはこのためにあったのだ。すべてが雪の上を歩くために設計されていたことを痛感した。

粉砂糖のようなさらりとした雪の上にはぼくの足跡がくっきりと残る。そこには大きないぼいぼと、ソール裏のソレルの白熊までがくっきりと残った。 



関連記事